ロジカルに暗い私のフェイバリット・アルバム
今回はYMO中期の2枚目のオリジナルアルバム、YMOの「テクノデリック」について書いてみようと思います。
メンバーの髙橋幸宏さんは、中期のアルバム2枚を評して、「BGM」はロマンティックに暗く、「テクノデリック」はロジカルに暗い、とおっしゃっていました。
言い得て妙。まさにその通りだと思います。
中期のYMOの特徴は、そのサウンドの持つある種の暗さ。
陰陽で言うなら陰の方。明暗で言うなら暗の方。
前期のYMOに魅了され、シンセサイザーという楽器は、いかにもカラフルでハッピーな音が出るものだと思っていた小学生の頃の私は、この暗さや重たさを持つ中期のアルバム2枚が初めのうちは分かりませんでした。
前期のポップでキラキラなサウンドとは、明らかに一線を画し、その落差もあって混乱をしたのかもしれません。
そしてこの「ロジカルな暗さ」はこのアルバムに通じて流れるイメージと思っていただくと分かりやすいでしょう。
「BGM」のリリースから、それほど間を開けずにリリースされたこの「テクノデリック」。
今では私のフェイバリット・アルバムの中の一枚です。
技術的な事を少しだけ書かせていただくと、多分サンプリングの技術を本格的に使った最初のアルバムと言えると思います。
その日の気分で、聴きたい曲やアルバム、ひいてはアーティストまで色々と変わるものですが、このYMOのアルバムに関しては一貫して”好き”なイメージが流れ続けています。
きっと私の自作する音楽の指向として、ロジカルな部分が消せない作り方をしているのも、このアルバムに発端があるように思えています。
音の合わせ方と言うか、乱暴に言うと”音のぶつけ方”のようなものが、今でもとてもロジカルに聴こえ、その影響は計り知れません。
しかも長く長く、何十年も影響されながら、今に至っているのです。
そんなアルバムを是非、今の音楽ファンの方々にも見つけてもらいたいです。
もちろんアルバムと言うもの自体、概念が希薄にはなってきています。
でしたら、曲を一曲でもいいでしょう。
長く自分を形作る、一曲、アルバム、あるいはプレイリストでも。
それがきっと、ずっと音楽を好きでいられる秘訣なのかもしれませんね。
あ、ただ、無理をして探すってものでも無いかもしれないのは、分かって下さいね。
色々な曲やアルバムを聴ける環境が今は身近にあるので、あとは時間を割いてみる。とりあえず試しに聴いてみる。
自分の力で検索する事も大切ですが、ある程度はサブスク側のお薦めも聴いてみる。キュレーターさんも信じてみる。
それが好きな音楽に出会う第一歩だと思います。
ここでも、一曲だけ紹介しますと、M-4の「京城音楽」(Seoul Music)が好きです。
クレジットを見ると坂本龍一さんと髙橋幸宏さんの名義になっています。ピーター・バラカンさんの名前があるのはきっと英語詞の補助ですね。
サウンド的には、一聴して分かるベースラインのかっこよさ。
細野さんのベースの真骨頂と言えるプレイが聴けます。
ピアノの音の使い方も先進的。
印象的なピアノリフが、このような曲に乗っかるところが、とても新しく感じたものでした。
先ほど書いたように、ロジカルに音をぶつけているイメージが聴いてとれると思います。
後に世界的に評価を得る坂本龍一さんの、才能の一端を伺う事が出来る一曲ではないでしょうか。
それでは最後にはアルバムのリンクと、一押しの曲のリンクを貼っておきます。
是非お楽しみ下さいね。
Written by hirokutsu
テクノデリック(2019 Bob Ludwig Remastering) / YELLOW MAGIC ORCHESTRA
https://songwhip.com/yellowmagicorchestra/%E3%83%86%E3%82%AF%E3%83%8E%E3%83%87%E3%83%AA%E3%83%83%E3%82%AF2019-bob-ludwig-remastering
「京城音楽」(Seoul Music) / YELLOW MAGIC ORCHESTRA

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