風街の住人たち
今回は、はっぴいえんどの名作アルバム「風街ろまん」について書いてみたいと思います。
YMO世代の私なので、はっぴいえんどの頃は幼稚園生くらいだったでしょうか。(笑)
なので、後から遡って聴いたので、解釈が合っているかどうかも分かりませんが、ご了承ください。
このころのレコーディング環境としてはマルチは8ch。それでも最先端だったようです。
歌ものですから、ボーカルとコーラスで2ch取られるので、残りは6ch。
曲の方向性を先に決める必要性がありました。トラックを無駄には出来ないわけです。
曲に対するビジョンが必要だった時代。
今は、かなり行き当たりばったりでも作れます。私の作り方はかなり場当たり的です。(笑)
そんな事が無かった時代。
コミュニケーションの手段が電話と手紙だった時代に、心を通わせる大瀧さんと細野さん。このアルバムでは、大瀧さんが先にスタジオで曲を作っていったようです。
細野さんいわく、はっぴいえんどの柱は大滝さんのポップなロック曲だとおっしゃっていました。
そのメロディに乗る詞がまた凄い。書くのは松本隆さん。はっぴいえんどではドラマーでもあります。
「これメロディどうやって付けるの?」と細野さんに言わせる、松本さんの詞。
意味が幾重にも重なり、なんとも文学的な、その当時の「東京」を表す言葉が「風街」。細野さんと松本さんは同じ風景を見ていました。
時は、初めの東京オリンピックの頃。何かが分からないまま、発展のスピードが上がってきていた時代でした。
細野さんはこのアルバムでは曲作りに苦しんだようです。自分の曲は自分で歌うのが、はっぴいえんどのやり方だったようです。
あるドキュメンタリーの中では、「でもちゃんと曲が乗ってるじゃない。」と松本さんが褒めたのは、3曲目の「風をあつめて」。名曲が誕生した瞬間は、一体どんな感じだったのでしょう。
詞を作った、松本さんから言わせると、「細野さんしか付けられない」メロディだそうです。
本当にそう思います。譜割りがとてもじゃないけど、私のような凡人には思い付かないメロディです。しかも詞を殺さない。自然と耳に入ってくるんです。
「風に吹かれて」と言うと、受動的な風。「風をあつめて」と言うと、能動的なメッセージが加わると松本さんがおっしゃいます。
そして、細野さんのメロディ。実はほとんどの楽器(ドラム以外)を細野さんがレコーディングしています。
実はレコーディング直前まで曲が作れていなかったようで、鈴木さんと、大瀧さんを呼ばなかったそうなんです。(笑)
細野さんと松本さんだけで作った感じは、スタジオを使ってはいるものの、僕らのような世代がやっていたような、いわゆる「宅録」の様にパーソナルなものだったのかもしれません。
とてつもない名曲の完成です。
追従している人間は、日本だけじゃなく、世界中に。
YouTubeなどの動画サイトに「風をあつめて」のカバーを上げる数多くのフォロワーが存在します。
最後に、このアルバムの時代を回顧する細野さんの言葉で締めくくりたいと思います。
「当時苦労して背伸びしてまでも、とにかくいい音楽を作りたいって、それに一生懸命だったことは確かです。それをその時代時代でやっていくこと、それがサムシングエルスを残していくって(事だったように思う)。」
私とほとんど同い年のアルバムが時を超えた今でも聞かれている事自体、とても珍しい事だと思います。またそれが音楽の楽しい要素でもあります。
アルバムと言う概念が崩れ始めている今、1曲目「抱きしめたい」から始まるこのアルバム「風街ろまん」。聴いてみませんか?
はっぴいえんど「風街ろまん」アルバムリンク(Spotify)
https://open.spotify.com/album/2vAIZjG8cYV5NkvUdzT5A4?si=urvbBsWeTBmuyCb9IRalXQ&dl_branch=1
はっぴいえんど「風街ろまん」アルバムリンク(Amazon Music Unlimited)
https://music.amazon.co.jp/albums/B0061NGVC6?ref=dm_sh_7c71-f1ae-fdc4-2508-35064

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